
極上の整いサロン「self kyoto」
弊社が仲介をお手伝いさせていただいた京町家が、このたび素晴らしい鍼灸サロン「self Kyoto」として新たな時を刻み始めました。
明治40年にはすでに建物の記録が残っているという、築約120年の元時計屋さん。
昨年の秋、ほぼスケルトン状態だったこの物件を、「self Kyoto」オーナーの松山様と設計を手掛けられた「YOKI」の谷様と一緒にご覧いただいたのがすべての始まりでした。
「ここだ!」
現地に立った谷さんのその一言から動き出した物語。
今振り返ると、時計の「針」と、鍼灸の「鍼(ハリ)」。
不思議な“はり”のご縁に導かれていたのかもしれません。

【改装前の2階】
歴史を紡ぎ日常と非日常を繋ぐアプローチ
完成したサロンの外観には、時計屋さん時代から受け継がれた看板やタイルの質感が大切に残されています。
かつて時計が展示されていたであろうショーケースには、今、心を和ませるオブジェが静かに佇んでいます。
一歩足を踏み入れると、そこには改装前からこの町家を見守り続けてきたつくりつけの棚。
改装前の姿を知る私は、その棚を見るだけでほっとしました。
初めて訪れる方にとっても、時を経た柔らかな風合いが心を解きほぐしてくれるはずです。
土間から一段上がり、まるみのあるソファで自分自身を見つめ直すカウンセリングの時間。
出されるお水までどこか柔らかく感じられるのは、この空間がもつ力のおかげかもしれません。


光と曲線が描く、極上の整い空間(1階施術室)
カウンセリングを終え施術室へ足を踏み入れると、そこは日常から切り離された静寂の世界が広がっていました。
町家の時を重ねた力強さを活かしつつ、柔らかな曲線を描く壁。
計算された角度の窓からはやさしい自然光が差し込み、鏡に映り込む光の表情までもが計算し尽くされています。
ベッドに横たわり、背中のマッサージから鍼灸トリートメントへ。
初めての鍼でしたが、痛みはほとんど感じず、細やかな声掛けのおかげで心から安心してお任せすることができました。
お灸の心地よい温もりを感じながらトリートメントを受け、ふっと全身の力が抜けていくのがわかります。
そして、お顔の鍼灸が終わり、ゆっくりと目を開けたとき。
ぼんやりと照らされたやわらかな天井と、そこに浮かび上がる力強い梁。
新しさと古さが静かに調和したその空間は、まるで静かな洞窟の中に包み込まれているかのような、深い安心感に満ちていました。
「日常を忘れる場所にしたい」
そう語られていた松山様の言葉が見事に現実化された瞬間を肌で感じ、身も心もすっきりと解き放たれて「ここに来てよかった」と自然と笑みがこぼれました。


職人技とセンスが宿る、静寂の2階空間
2階の施術室もまた、感嘆の声が漏れる素晴らしさです。
時を重ねた古い漆喰壁の風合いを残しながら、新しく添えられた美しい銅の手すり。
大梁(ゴロンボ)をふんわりと包み込むように仕切るカーテン。
窓からは自然光が入り込みます。
古きものと新しきものが互いを引き立て合う谷様の設計センスと優しさが、空間の隅々にまで満ち溢れていました。
次回はここで施術されたいです。


ふたたび動き出した、まちの記憶
時を止めていた空間が、情熱と素晴らしい設計によって再び動き出す。
その最初の一歩に携わらせていただけたことは、不動産屋として、そして町家を愛する者として、何よりの喜びです。
これからもこの場所で、たくさんの人が癒やされ、本来の自分を取り戻していくことでしょう。
空間そのものが深く身体を整えてくれる、唯一無二の鍼灸サロン「self kyoto」。
夏の暑さで疲れたお身体をリセットしに、ぜひ足を運んでみてください。

【店舗情報】
self kyoto
Instagram:
@self_kyoto 住所:京都市東山区石泉院町403‐3(京都市地下鉄東西線東山駅から徒歩2分)
